【マルチ商法】消費者庁 ジャパンライフに業務停止命令 【特商法・預託法違反】

ジャパンライフ 業務停止命令

消費者庁は15日、磁気製品などを販売するジャパンライフ(東京)に対し、購入した製品を宣伝したという理由で報酬を支払う「誘引販売契約」が連鎖販売取引(マルチ商法)に当たり、解約も妨害したのは特定商取引法などに違反するとして、新規勧誘などについて1年間の業務停止命令を出した。同社への処分は1年で4回目。同社は昨年12月16日以降、計3回の一部業務停止命令を受けていた。

ジャパンライフは1975年の設立で、全国で約80店を展開。業務停止命令を受けるたびに事業内容を変えて営業を続けている。今年10月末時点で約8500人、計1800億円以上の契約を結んでいる。

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事業者概要

(1)名 称:ジャパンライフ株式会社(法人番号 3010001070195)
(2)代 表 者:代表取締役 山口 隆祥、代表取締役 山口 ひろみ
(3)所 在 地:東京都千代田区西神田二丁目8番5号
(4)資 本 金:4億7640万円
(5)設 立:昭和50年3月28日
(6)取引類型:連鎖販売取引
(7)取扱商品:家庭用永久磁石磁気治療器等

消費者庁発表

概要

○ 消費者庁は、家庭用永久磁石磁気治療器の連鎖販売業者及び預託等取引業者であるジャパンライフ株式会社(本社:東京都千代田区)(以下「同社」といいます。)に対し、特定商取引法第39条第1項(注)の規定に基づき連鎖販売取引に係る取引の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結)を、預託法第7条第1項の規定に基づき預託等取引契約に係る業務の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結)を、平成29年12月17日から平成30年12月16日までの12か月間それぞれ停止するよう命じました。

○ あわせて、同社に対し、特定商取引法第38条第1項の規定に基づき各違反行為の是正に必要な措置をとるべき旨の指示を、預託法第7条第1項の規定に基づき顧客又は預託者の利益を保護するために必要な措置をとるべき旨の命令を、それぞれ以下のとおり行いました。

特定商取引法違反

1 同社は、家庭用永久磁石磁気治療器(以下「本件商品」といいます。)の販売事業を行うに当たり、本件商品の販売をあっせんする者を特定利益を収受し得ることをもって誘引し、その者と本件商品の購入といった特定負担を伴う取引である連鎖販売取引を行っていました。
なお、同社は、平成29年3月16日以降にしている取引においては、「業務提供誘引販売取引」という呼称を用いていますが、同社が顧客に支給するとしている各種手当のうち、「紹介手当」及び「業績手当」は顧客がその知人等に本件商品を紹介し、当該知人等が同社との間で本件商品を購入する契約を締結するに至った場合に、同社が当該顧客に対して供与する金銭
的利益であり、特定商取引法第33条第1項に規定する特定利益に該当し、その取引は「連鎖販売取引」に該当するものと認められます。

2 認定した違反行為は以下のとおりです。

(1)同社又は同社の勧誘者は、平成29年3月16日以降、同社の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引(以下「本件連鎖販売取引」といいます。)をしようとするときに、その勧誘に先立って、その相手方に対し、「エステやマッサージ」などと告げるのみで、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにしていませんでした。(勧誘目的等不明示

(2)同社は、同社の過去の決算整理仕訳のうち、根拠を示すことができない仕訳を取り消した結果、大幅な債務超過となったことについて、平成29年7月に公認会計士から同社取締役会宛てにその旨を確認したこと等の報告がなされた後も、平成29年8月以降、その連鎖販売業に係る商品の販売のあっせんを店舗その他これに類する設備(以下「店舗等」といいます。)によらないで行う個人を相手方として、本件連鎖販売取引についての契約(以下「本件連鎖販売契約」といいます。)の締結について勧誘をするに際し、その連鎖販売業に関する事項であって、連鎖販売取引の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに該当する、
同社の正確な財務状況、なかんずく同社が大幅な債務超過である事実につき、故意に事実を告げない行為をしていました。(故意による事実不告知(判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項)

(3)同社は、平成29年3月16日以降、その連鎖販売契約の相手方がその連鎖販売業に係る商品の販売のあっせんを店舗等によらないで行う個人を相手方として、その連鎖販売業に係る本件連鎖販売契約を締結しながら、遅滞なく、特定商取引法施行規則第30条に規定する所定の事項についてその本件連鎖販売契約の内容を明らかにする書面を交付していませんでした。(契約書面不交付

(4)同社は、平成29年3月16日以降、その連鎖販売業に係る商品の販売のあっせんを店舗等によらないで行う個人を相手方として、その連鎖販売業に係る本件連鎖販売契約について、解除の意思表示をした相手方に対し、上位職の者を含む複数の従業員との店舗での面接を事実上強い、その意思表示の撤回を執ように迫るなど、迷惑を覚えさせるような仕方で解除を妨げる行為をしていました。(迷惑解除妨害

預託法違反

1 同社は、平成28年12月16日付け及び平成29年3月16日付けの行政処分において、預託法第2条第2項に規定する預託等取引業者(以下「預託等取引業者」といいます。)に該当すると認定され、預託法第2条第1項に規定する預託等取引契約(以下「預託等取引契約」といいます。)に関する業務の一部を停止すること等を命じられたが、現在においても平成28年12月16日より前に締結した預託等取引契約に基づき本件商品の預託を受け、預託者に対し当該預託に関する財産上の利益の供与を継続していました。

2 認定した違反行為は以下のとおりです。

同社は、預託法第6条の規定並びに同条の規定に基づく預託法施行規則第5条第1項第1号イ及び同条第2項の規定により、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従って作成した、同社の業務及び財産の状況を記載した書類(以下「備置き書類」といいます。)を、預託等取引契約に関する業務を行う事務所に備え置き、預託者の求めに応じて閲覧させなければならないところ、以下のとおり、当該義務の違反が認められました。

(1)平成29年3月16日付けの行政処分において、同社は、貸借対照表上の負債額の過少計上等の備置き書類の虚偽記載等の違反行為を認定され、同社の計算書類及びその附属明細書(以下「計算書類等」といいます。)について監査法人又は公認会計士による会社法に定める監査を受けること、その結果等を踏まえて適法に修正した備置き書類を適法に備え置くこと等を命じる措置命令を受けました。

(2)前記(1)の措置命令を受けて、同社は、計算書類等について公認会計士による監査を受けましたが、その結果は平成27年度決算については「監査意見の基礎を与える十分かつ適切な監査証拠を入手できなかった」との理由により、「意見不表明」というものでした。このため、前記(1)の措置命令を受けたにもかかわらず、同社は、計算書類等について公認会計士による適正意見を受けることができず、したがって備置き書類を一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従ったものに修正できない状態が継続しています。

(3)そして、同社は、公認会計士による適正意見を受けた上での備置き書類の備置き完了は早くても平成31年6月末になる旨述べており、今後も当分の間、監査法人又は公認会計士からの適正意見を受けた計算書類等に基づき、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従って作成された備置き書類を備え置く見込みがないと認められます。

弁護団による刑事告発

「ジャパンライフ被害対策中部弁護団」は12日、ジャパンライフが契約時に、巨額の債務超過などを顧客に伝えなかったのは特定商取引法違反(事実の不告知)などの疑いがあるとして、同社と経営者親子を愛知県警に告発することを決めた。20日にも告発する。

中日新聞「預託商法のジャパンライフを刑事告発へ 愛知の弁護団」http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017121390013206.html

共同通信「ジャパンライフを刑事告発へ 愛知の弁護士ら「詐欺的な商法」」https://this.kiji.is/313360015874720865?c=110564226228225532

毎日新聞 「ジャパンライフ:「詐欺的商法」愛知の弁護士ら刑事告発へ」https://mainichi.jp/articles/20171213/k00/00m/040/181000c