【国費約600億円の負担増】診療報酬本体0.55%引き上げで決着 【政権延命で利害関係者に便宜続々と】

診療報酬本体0.55%引き上げ

閣僚折衝

麻生財務大臣と加藤厚生労働大臣は18日、閣僚折衝を行い、医師の人件費などにあたる「本体部分」を0.55%引き上げることで正式に合意した。

閣僚折衝後、加藤厚労相は、2018年度診療報酬改定率を全体(ネット)で1.19%引き下げると発表。技術料に当たる本体部分を0.55%引き上げる一方で、薬価を1.36%、医療材料を0.09%引き下げるほか、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しや長期収載品の薬価の段階的な引き下げなど薬価制度の抜本改革により0.29%引き下げる。

医師らの技術料などは予想以上に伸ばす一方、薬剤費抑制で予算削減目標を達成するいびつさ。

選挙前の社会保障費削減方針

前回2016年度の改定率は0・49%。日本医師会をはじめとする医療団体にとって、不満が残る結果だった。そもそも、社会保障費は年々増加しており、政権にとっては削減が基本路線だったのだ。

今年に入っても、7月に政府は2018年度の社会保障費を1300億円削減する方針を示して、診療報酬の本体の引き上げは難しいと捉えられていた。

毎日新聞7/14「社保費 1300億円削減へ 薬価下げなどで圧縮」https://mainichi.jp/articles/20170714/k00/00m/040/148000c

18年度には診療報酬と介護報酬が同時改定される。医療費予算は年間10兆円程度で、診療報酬1%で1000億円程度が削減できる。政府は、診療報酬のうち、薬や医療材料などの価格「薬価」を引き下げる一方、医師の技術料など「本体」の大幅な引き上げは難しいとの考えで、全体としてマイナスとなる見通し

しかし、10月の総選挙で、政権の延命に成功。

次の選挙のときには「国民はもう忘れている」という考えなのか。

負担のしわ寄せがくる企業や個人の視点は無視され、医療の効率化論議も押し流された。

参考

14日、朝日新聞「診療報酬の引き上げ率、医師会に配慮 政府・与党」http://www.asahi.com/articles/ASKDF5VV4KDFUTFK01L.html

15日、日経ビジネスオンライン「「声の大きさ」で決まる診療報酬」http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/238117/121400066/

18日、日経新聞「医師の報酬上げ「総理の恩返し」 議論なき決着 」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2476734018122017EA2000/

17日、日経新聞「診療・介護・障害福祉、3報酬改定で国負担800億円増」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2474102016122017EE8000/



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