米カリフォルニア州公衆衛生局 先進的なガイドラインを策定 スマホ電磁波による健康リスクを警告

米カリフォルニア州公衆衛生局(CDPH)が携帯電話が発する電磁波と健康リスクに関するガイドラインを公表した(2017年12月13日付)。

このガイドラインでは、携帯電話から発生する無線周波数(RF)エネルギーと呼ばれる電磁波に関連する健康上の危険性が示されている。可能性のある健康上の副作用として、脳腫瘍、精子数の低下、頭痛、学習、記憶、聴覚、行動、睡眠への潜在的な影響があげられている。

また、特に未成年者への影響に注意すべきだと警告している。CDPHの声明は、発達段階にある脳は、携帯電話が放射する電磁波からの影響をより受けやすいという(CDPHディレクター・国家保健担当官・カレン・スミス博士)。

「子供のころから10代の間まで、脳は発達段階にある。携帯電話の使用から、脳がより大きな影響を受けている可能性がある」。「親は子供が携帯電話を使う時間を制限することを検討すべきで、就寝時には電源を切っておくようにさせるべきだ」と述べている。

もっともCDPHは、電波のリスクは学術的な議論の最中であることを留意している。しかし、世界保健機関(WHO)は2011年以降、携帯電話から放射される電磁波を「発がん性の可能性があるもの」に指定しており、さらなる研究が必要だと呼びかけている。

◆他方、無線業界を代表する業界団体であるCTIAは、携帯電話はユーザーに健康上のリスクをもたらすものではないと声明で述べている。

米国連邦通信委員会(FCC)は、定期的に科学研究を監視しており、RF曝露の基準は、米国および国際標準化機関が採択した推奨ガイドラインに基づいているため、合衆国内で合法的に販売されいて安全だというもの。

◆日本でも一応法規制は設けられている。

2002年6月1日から、携帯電話機の電波に対する規制が制定。この規制では、人の側頭部のそばで使用される携帯電話機に対して、SARの許容値として(2W/kg)を定めた。(SAR(比吸収率)とはSpecific Absorption Rateの略で、 携帯電話機などからの電波が人体組織に吸収される場合の安全性を評価する基準)また、2014年4月1日から、新たな規制が制定され、従来の人の側頭部のそばでの使用に加えて、人体のそばで使用される携帯電話機に対して、SARの許容値として(2W/kg、四肢は4W/kg)を定めた。メーカーによってはSAR値を自社サイトで公表している。

関連法規:無線設備規則第14条の2(人体における比吸収率の許容値)、特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則(別表第3号)、総務省告示第324号(人体(頭部及び両手を除く)及び人体頭部における比吸収率の測定方法)

CDPHの今回のガイドラインでは、個人に対して、次の行動を推奨している。

・バッグやブリーフケースに入れ、なるべく体から離しておく。ポケットに入れたり、体とブラジャーの間にはさんだりしない

・電波が弱いとき、高速走行中の車やバスの車内にいるときには、あまり使わないようにする(携帯電話がより大きな高周波エネルギーを放出するため)

・動画・音楽ストリーミング再生の利用頻度を下げる。大容量のファイルをダウンロード/アップロードしない

・就寝時はベッドから離れた場所に置いておく。特に頭の近くには置かない

・通話中以外は、ヘッドセットを外しておく

・高周波エネルギーを遮断するとうたっている製品を使わない。実際には、暴露の危険性を増す可能性がある

参照

公式リリース https://www.cdph.ca.gov/Programs/OPA/Pages/NR17-086.aspx

現地報道

ABC「California Department of Public Health warns cell phone use can impact health, especially in children」http://abc30.com/technology/cdph-warns-cell-phone-use-can-impact-health-especially-in-children/2777645/

Capital Public Radio「Keep Your Cell Phone Away From Your Body, New State Guidelines Warn」http://www.capradio.org/articles/2017/12/13/keep-your-cell-phone-away-from-your-body-new-state-guidelines-warn/



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