【経歴詐称疑惑】齋藤ウィリアム浩幸氏、経産省・内閣府参与、JAL執行役員いずれも退任

「迷惑をかけたため」と辞任

経済産業省と内閣府で専門的な分野について助言をする参与に就任していた斎藤ウィリアム浩幸氏が、いずれも辞任したことが分かった。

世耕弘成経産相は22日、閣議後の記者会見で、斎藤氏の起用について「知見や人脈に期待した」と説明し、在任中に省内の重要情報には関わっていないと釈明した。

参考:世耕弘成経済産業大臣 平成28年(2016年)10月18日(火) 閣議後記者会見http://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2016/20161018001.html

昨日10月17日付で、サイバーセキュリティ分野で国際的に活躍をされ、知名度も高い齋藤 ウィリアム浩幸氏を経済産業省参与に委嘱をいたしました。……サイバーセキュリティに関する課題の解決における官民連携の重要性や我が国におけるサイバーセキュリティ産業育成の必要性などについて御意見をいただいたところであります。今後も、各種国際会議への対応やIPAに今設置準備を進めております産業系サイバーセキュ リティ推進センター、この設立に当たっての海外有識者の招聘などについて幅広く御助言をいただく予定であります。

また、JALは22日、執行役員の斎藤ウィリアム浩幸氏が同日付で辞任したと明らかにした。辞任の理由は「一連の騒動で会社に迷惑をかけたため」という。

JALは今年6月1日付でデジタルイノベーション推進部を新設し、齋藤ウィリアム浩幸氏を招聘していた。JALの中期経営計画では、ITなどの先進技術を活用し、既存事業の改善や革新し、新たな収益減を確立する方針などを発表している。


JAL発表の経歴では、齋藤ウィリアム浩幸氏は1971年生まれの46歳。カリフォルニア大学リバーサイド校に入学し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部を卒業。大学在学中に設立したI/O Softwareをマイクロソフトへ売却した経歴を持つ。

齋藤ウィリアム浩幸氏は、紺綬褒章を受賞し、内閣府本府参与や経済産業省参与など公職としての地位も築いていたが、その経歴については疑問が呈されていた。

疑惑

医師免許取得

BBCニュース(http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-35070834(12/22アクセス時点でまだ訂正なし))でも、「斎藤ウィリアム浩幸さん(44)が医師免許を取得しながら医師になるのをやめた時、両親は2年間口をきいてくれなかったという。」と紹介された。

しかし、作家の山本一郎は、アメリカのデータベースを調べたところ、医師免許取得者のリストには無いと指摘した。(「紺綬褒章、ダボス会議、経産省参与。齋藤ウィリアム浩幸氏の虚像と嘘」https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20171209-00079066/

自称「100万人フォロワーの著名サイバーセキュリティ専門家」

また、山本氏は、Twitterのフォロワーについても指摘する。

齋藤氏は、安倍内閣の重要閣僚も集まる勉強会で、「Twitterで100万人のフォロワーがいるサイバーセキュリティ専門家は世界広しと言えども私ぐらいではないかと思います」と自己紹介していた。

しかし、山本氏は、ほとんどがダミーアカウントによるフォローだと指摘している。

実際、フォロワー数の割にリツイート数や「いいね」数が少ない。当サイトもtwitterauditで調べたところ、ほとんどが偽物の疑いがあるとの結果になった。

国会事故調「最高技術責任者」

齋藤氏は、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(NAIIC、国会事故調)の委員に指名され、最高技術責任者(CTO)として着任したと、本人公式サイトや名刺などに記載していた。

しかし、そもそも「最高技術責任者」という役職自体があるのか指摘されている。

自民党製作番組「山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta」での発言

(発言書き起こしはこちらhttp://logmi.jp/213147 )

番組中で、ウイルス被害が日本で少なかったのは、「IT活用が進んでいなかったから」だと、およそ専門家とは思えない発言をしていた。

齋藤氏ブログでの弁明

医師免許取得の嘘を認める

1. 私の経歴について

私は、1988年にカルフォルニア大学リバーサイド校 (UCR) に入学しました。そして同校のUCR/UCLA Biomedical Science Programで学び始めました。このプログラムは、同じカルフォルニア大学システム下のロサンゼルス校(UCLA)と提携しているため、UCRで必要な課程、UCLAで必要な課程をそれぞれ修了すればUCLAのM.D.が授与されます。
はじめは両親の意向もあり、医師を志したものの、ロサンゼルス校に進むよりも前にITの世界に魅了され、ビジネスや起業の道へ進む事になりました。ビジネスに夢中になっていたこともあり、同校を卒業するに値する単位数を取得したかどうかについて確証がもてないため、現在UCRに問い合わせて正式な確認作業を行っているところです。
このように、ITの世界に魅了され、追求する中で医師の道を中途で断念したというエピソードを披露することを繰り返すうちに、事実と異なる経歴を語ってしまったことは私の過ちでした。
UCLAの医学部を卒業し、医師免許を取得したという事実はございません。ここに訂正をさせていただくとともに、謹んでお詫び申し上げます。

2. I/O Software社の売却について

I/O Software社の売却に関して、Microsoft社のacquisitionリストに掲載されていないことについて疑問を呈されているようです。
私はこれまで、Microsoft社にI/O Software社を売却したと説明していましたが、正確な表現を心がけるならば、「事業全部の移転」と申し上げるべきかもしれません。
当時のI/O社の唯一の事業は、BAPI技術に関連する事業でしたが、かかる事業を構成する特許権、プログラムなどの知的財産やその他のノウハウ等の技術情報をMicrosoft社に有償譲渡し、大多数の技術者にはMicrosoft社に移籍してもらいました。私は、この全体のスキームを捉えて、「売却」と申し上げています。株式の譲渡を伴うM&Aとは異なりますので、Microsoft社のacquisitionリストに掲載されていないことは当然であり、私としては、このようなスキームによる事業移転を「売却」と申し上げてもいいのではないかと理解しています。

3. Twitterのフォロワーについて

一部では、私が、Twitterのフォロワーを「買っている」と批判されていますが、そのようなことは一切行っていません。
私は、2008年4月からTwitterを始め、その後、徐々にフォロワーが増えていくようになりました。基本的には、地道に投稿を繰り返し、講演の際に私のアカウントを紹介するなどしていたことが実を結んでいるものと理解しています。自らのツイートをより多く読んでもらいたいとの気持ちがあったため、Twitter社のプロモツイートを利用してプロモーションしていたことはありますが、フォロワーを買ったことなど、ありません
なお、一部には、私からインタビューした結果について、フォロワーを買うための費用を支払った事実を認めたかのように紹介するものもありますが、事実関係は上記のとおりです。

4. 国会事故調における肩書及び職務について

私は、国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会にて、委員会で利用するPC等のインフラ構築、保守管理等の業務に携わっていました。そこでの私の立場は、調査そのものにはタッチしない、一般企業でいうところのいわゆる「システム部門」の担当者でした。

その際、肩書をどのようにするべきか問われたため、「最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer)」を提案したところ、問題なく了承され、事務方から名刺をいただきました。一部では、私が独断で決めた肩書に沿って、勝手に名刺を作成していたかのように批判されていますが、誤解です。
しかし、国会事故調という組織の任務を考えれば、「最高技術責任者」という肩書は、原子力技術に関する高度な知見を有して調査に関与している人物であるかのような誤解を受ける可能性があると思い至るべきでした。私の実際の職務に比して、このような肩書を用いることが適切といえたか、その後もかかる経歴を示すことが適切であったかと問われると、軽率であったと反省しています。

5. 情報漏洩行為にかかわっているのではないかという疑惑について

私が、国会事故調の委員又は参与として知り得た機密情報の漏洩に関与しているのではないかという疑惑については、事実無根です。
まず、一部には、国会事故調の報告書の英訳版サマリーを報告書発表前の2012年5月中旬に独断で作成して、複数の関係先に配布したと指摘されていますが、そのような事実はありません。また、同月下旬ころには古川元久代議士の主催する政策勉強会にて同英訳版サマリーを配布したとも指摘されていますが、このような事実もありません。私は、古川代議士の政策勉強会に参加したことすらありません。
国会事故調における私の役割は、PC等のインフラ構築、保守管理等であり、調査には一切タッチしていませんので、事故調報告書が発表されるまでの間、報告書又は報告書のドラフトにアクセスしたことがありません。
また、私が、中国の政商兼スパイと疑われる郭文貴氏と接点を持って、内閣府参与・経済産業省参与として得た情報を流出させていたのではないかと仄めかす記事もあるようですが、あり得ない事です。私は、ここで言われる郭文貴氏との面識すら皆無です。

「参与」としての私の役割は、ご質問等をいただいたことについて、自分の意見や情報を外部の視点から提供することにあったと認識しています。私の立場で、国家の機密にアクセスし、これを漏洩できるほどの権限も情報も握っているはずがないということは、多くの方にご同意いただけるかと思います。

6. 情報セキュリティの専門家であるという評価について

また、私が本当に「サイバーセキュリティの専門家なのか」との疑義も呈されています。私が専門家であるか否かという評価については、客観的な第三者が判断すべき事柄であると理解していますが、私自身は、長年にわたってIT/情報セキュリティに関する様々な事業に関わってきた事実と成果をもって判断していただきたいと考えています。
私は、世界経済フォーラムや日本政府、そして様々な国籍の民間企業や学術機関からのご協力をいただきながら、世界の国境を越え、産官学の垣根を越えて、マルチステークホルダーが議論を交わせる場所を作ること、そして人と人とを繋ぎ、一致協力の体制を築きながら目指すべきビジョンを定義する役割には、自信と誇りを持って取り組んで参りました。
その成果の一端が、日本で3年も連続して開催されたサイバーセキュリティの国際会議「Cyber3」を立ち上げ、その座長を務めさせていただいたことであり、その責務は、長年この分野に携わり、築いてきた人脈を基礎としたからこそ達成できたものと考えています。



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