東京地検 下村博文氏らを不起訴処分 加計学園側からの200万円受領【政治資金規正法違反の疑い】

東京地検が不起訴処分

自民党の下村博文元文部科学相の支援団体をめぐる政治資金問題で、東京地検特捜部は22日、下村氏ら3人を不起訴処分とした。

市民団体が7月31日に、学校法人「加計学園」から受け取ったパーティー券代およそ200万円を、支援団体「博友会」の収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反の疑いで東京地検に告発していた。

地検は不起訴の理由について明らかにしなかった(22日読売新聞報道)。

報道

6月29日発売の「週刊文春」は、衆議院議員下村博文(東京11区選出)の後援会である「博友会」の「パーティー券入金状況」と題する文書を入手し、収支報告書に記載がなく政治資金規正法違反の疑いがあると報じた。

➀2013年「9月23日 学校 加計学園 1,000,000」
➁2014年「10月10日 学校 山中一郎 加計学園 1,000,000」
の記載があるが、しかし「博友会」の収支報告書にはその旨の記載がないことから「加計学園から闇献金200万円」と報道した。

そして、下村氏は29日、自身が文部科学相だった2013、14両年に、学校法人「加計学園」の当時の秘書室長から、後援会の政治資金パーティー券の購入代金として現金計200万円を受け取っていたと明らかにした。

ただし、両年とも学園関係者が協力を呼びかけた計11の個人・企業からの購入代金100万円を、秘書室長が取りまとめて下村事務所へ持参したと説明。個別の額は、政治資金収支報告書に記載する義務がない20万円以下だったとした。

参照

毎日新聞「下村氏 200万円受領認める 11者分 加計献金は否定」https://mainichi.jp/articles/20170630/k00/00m/010/131000c

朝日新聞「加計側から200万円、下村氏らを告発 入金不記載容疑」https://www.asahi.com/articles/ASK7033QKK70UTIL00G.html

ハフィントンポスト「下村博文氏『加計学園から200万円の闇献金』報道を否定 一方で「加計の秘書室長が…」」http://www.huffingtonpost.jp/2017/06/28/shimomura_n_17327914.html

読売新聞「下村氏のパー券代受け取り、地検特捜部が不起訴」

http://www.yomiuri.co.jp/national/20171222-OYT1T50108.html

政治資金規正法

政治資金パーティーの定義

「政治資金パーティーとは対価を徴収して行われる催物で、当該催物の対価に係る収入の金額から当該催物に要する経費の金額を差し引いた残額を当該催物を開催した者又はその者以外の者の政治活動に関し支出することとされているもの」と定義されている(法8条の二)寄付金は無償の対価の交付であるのに対して、パー券の購入は何らかの「債務の履行である」ある点で区別されている。(法4条)

20万を超える対価の収支報告書への記載義務

政治団体の会計責任者は、毎年12月31日現在で、当該政治団体のその年の収入、支出その他の事項で次に掲げるものを記載した報告書を、第6条第1項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出することになっている。(法12条1項)

この収支報告書には次の事項を記載する定めである

 特定パーティー(当該政治資金パーティーの収入の金額が千万円以上であるもの)においては、これらのパーティーごとに、その名称、開催年月日、開催場所及び対価に係る収入の金額並びに対価の支払をした者の数(パーティーの概要である)
  一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者からの政治資金パーティーの対価の支払で、その金額の合計額が二十万円を超えるものについては、その年における対価の支払について、当該対価の支払をした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払に係る収入の金額及び年月日(20万円を超える支払をした者の氏名、住所、職業、金額、支払日時を収支報パーティー券の購入が「寄付」にあたるのは,「社会通念上,その対価的意義を 著しく損なう支出であると評価される場合に限られる」などと限定解釈告書に記載する義務がある)
  一の政治資金パーティーの対価に係る収入のうち、同一の者によって対価の支払のあっせんをされたもので、その金額の合計額が二十万円を超えるものについては、その年における対価の支払のあっせんについて、当該対価の支払のあっせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払のあっせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日(20万円を超えるのパーティー券のあっせんをした者の氏名、住所、職業、支払日時を収支報告書に記載する義務がある)

○ いずれも20万円を超えるとあるので20万円以下であれば収支報告書に記載義務がない。パー券のあっせんをした者も同様である。

○ この記載義務は一つの政治資金パーティーに関して20万円を超える場合であって、仮にその政治家が年間に3回政治資金パーティーをして、それを合算して50万円購入していても、一つの政治資金パーティーで20万円以下であれば記載義務がない。

あっせんとは

「あっせん」については法第10条第3項で「特定の政治団体のために政治資金パーティーの対価として支払われる金銭等を集めて、これを当該政治団体に提供することをいう」と定義している。

単に何名かのパーティー券の対価を政治団体に届けるだけの場合は「使者」であってあっせんに該当しないが、「パーティー券の購入の依頼、仲介した者」が「依頼、仲介した者」の代金を集めて、持参した場合は規正法のあっせんに該当する。