朝日新聞が小川栄太郎氏らを提訴 著書「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」で名誉棄損

朝日新聞社は25日、文芸評論家・小川栄太郎氏の著書「徹底検証『森友・加計事件』 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」が、事実に基づかない内容で名誉や信用を著しく傷つけたとして、小川氏と出版元の飛鳥新社に5千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴えを東京地裁に起こした。

※参照 朝日新聞社の「お知らせ」http://www.asahi.com/corporate/info/11264607 (訴状PDF有)


朝日新聞はこれまで、多くの批判・攻撃を浴びながらも抗議で留め、実際に裁判を起こすことはほとんどなかった。(対照的なのは読売新聞で頻繁に訴訟を起こしている)

朝日新聞は主に以下の点を指摘している。

●朝日新聞自身が、どちらも安倍(晋三首相)の関与などないことを知りながらひたすら『安倍叩(たた)き』のみを目的として、疑惑を『創作』した」と記したこと。

朝日新聞は、《「一連の報道に捏造や虚報はない。」「安倍叩きを目的として報道したことはない。」》と主張。

●「総理のご意向」などと書かれた文部科学省の文書の存在を報じたことについて、「『総理の意向』でないことが分かってしまう部分を全て隠蔽(いんぺい)して報道し続けた」などと記述されたこと。

朝日新聞は、《《「5月17日の報道の数カ月前から、獣医学部新設をめぐる国家戦略特区のあり方について取材を進めていた。その過程で、「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っていること」などと記された一連の文書を入手した。これら文書について、実在すること▽文部科学省内で共有されていたこと▽「総理の意向」を否定するような箇所はないこと――などを文科省関係者に取材、確認した上で報じている。」「「本社が入手した文書に『総理の意向でないことが分かってしまう部分』はなく、これを隠蔽した事実はない」」》》と主張。

●「ある人物が朝日新聞とNHKの人間と一堂に会し、相談の結果、(中略)報道することを共謀したとみる他ない」とのコメント

朝日新聞は、《《「『ある人物』や『NHKの人間』と一堂に会したことも報道について共謀したこともない」》》と主張。

先月の抗議

朝日新聞社はすでに抗議をしていたが、相手方の受諾はなかった。

申入書の内容

《《小川榮太郎著・株式会社飛鳥新社発行の書籍「徹底検証『森友・加計事件』 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」(本書という)は、弊社による「森友学園」「加計学園」に関する一連の報道を「戦後最大級の報道犯罪」「虚報」「捏造」などと決めつけています。
(中略)
それを弊社に一切の取材もないまま、根拠もなく、「虚報」「捏造」などと決めつけるのは、弊社の名誉・信用を著しく傷付ける不法行為であり、到底見過ごすことはできません。
貴殿及び貴社に厳重に抗議するとともに、すみやかに弊社に謝罪し、事実に反する部分を訂正し、弊社が被った損害を賠償するよう強く求めます。》》

小川榮太郎氏の活動

2012年秋の自民党総裁選直前に『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)という安倍PR本でデビューした人物。

氏はもともと、自民下野時に安倍を再び総理にするための草の根運動をしていて、そうしたことから右派文化人らによる「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の事務局的な役割を担った。

さらに、「放送法遵守を求める視聴者の会」なる団体を立ち上げて、政権批判報道に圧力をかけるなど、露骨な安倍政権アシスト活動を行ってきた。

産経新聞によるプッシュ

産経新聞は【編集者のおすすめ】で推奨図書としていた。

「反響続々、朝日から抗議文も 『徹底検証「森友・加計事件」 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』小川榮太郎著」

http://www.sankei.com/life/news/171202/lif1712020041-n1.html

《《著者はこの事態を「安倍晋三は、報道犯罪の被害者である。…森友学園、加計学園問題は、いずれも安倍とは何ら全く関係ない事案だった」と断じます。報道が描き出す「事件」のストーリーと現実にギャップがありすぎる印象操作は、犯罪的だというのです。

 本書前半は森友問題、「右翼幼稚園」批判が人民裁判めいた昭恵夫人たたきに転じ、土地売却や小学校認可をめぐる地元の役所の不明朗処理が安倍政権の罪とされた経緯を検証します。

 後半は加計問題、50年以上も新学部設置を阻止してきた獣医師会に歩調を合わせる官僚や与野党政治家と、規制緩和を進める内閣府とのあつれきを生んだ、加戸守行前愛媛県知事の努力を、首相の個人疑惑に変えた手法を批判します。》》



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