在外被爆者訴訟敗訴 死後20年以上経ち請求期限を徒過―大阪地裁 | 法律ニュース部

在外被爆者訴訟敗訴 死後20年以上経ち請求期限を徒過―大阪地裁

賠償請求期限を理由とした初の敗訴

戦時中徴用工だった遺族が、海外での居住を理由に手当が支給されなかったのは違法だとして国に賠償を求めた裁判で、大阪地方裁判所は「死後20年以上たってからの提訴で賠償の請求期限を過ぎている」として遺族の訴えを退けた。

賠償の請求期限を理由に在外被爆者の訴えを退けたのは初めて。

戦時中に強制連行され広島や長崎で被爆し、その後、韓国で暮らしていた在外被爆者31人の遺族らは、海外に住んでいることを理由に健康管理手当などが支給されなかったのは違法だとして国に賠償を求めていた。

海外居住者に手当が支給されない運用については、平成19年に最高裁判所が違法と判断し、国は和解に応じてきた。しかし今回の裁判で国は、「被爆者の死後20年以上たってから起こされた裁判で、法律上、賠償の請求期限を過ぎている」として和解に応じなかった。

遺族らは「最高裁が判断を示す前に提訴するのは難しかった。それに国はすでに同様のケースで和解している」と主張していた。

大阪地裁は「最高裁判決よりも前に在外被爆者が提訴したケースもあることを考えれば、期限が過ぎる前に提訴できたはずで、賠償の請求期限を適用するのが著しく正義・公平に反するとは言えない。国が同様のケースで和解したのは不注意だった」とした。

原告の代理人の永嶋靖久弁護士は、記者会見で、「国の違法な対応で苦痛を受けてきたことに変わりはないのに、国が責任を免れるのは不当だ。控訴するかどうかは慎重に検討して決めたい」と述べた。



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