【宇佐神宮後継騒動】大分地裁、権宮司の解雇を認める、一方パワハラによる損賠も認める【神社本庁の介入】

宇佐神宮後継騒動

宇佐神宮の社家(しゃけ:世襲的に仕える神職の家柄)の女性が、権宮司(ごんぐうじ)を免職され、神宮から解雇されたのは無効などとして神社本庁(東京)と宇佐神宮などを相手取り、地位確認と総額約1665万円の損害賠償などを求めた訴訟。

大分地裁中津支部は13日、解雇を有効とする判決を言い渡した。

一方、無断で会話を録音、録画されるなど当時の宮司らからパワハラを受けたとする到津さんの被害を認め、未払い賃金などと合わせて約137万円の支払いを命じた。

原告側弁護団は「パワハラを認めているのに解雇権乱用を認めなかったことは承服しかねる」と述べている。

神社本庁による宇佐神宮への介入

事件の発端は2008年。

先代の宮司が亡くなったため、社家唯一の末裔となった女性が神職の資格を取得し宮司になる計画が立てられた。それまでの間は、当時の県神社庁長が宮司を務めることとなった(A氏)。

宇佐神宮の責任役員会は、この女性を新しい宮司にすべしという具申を行ったが、本庁側は女性の経験不足を理由に拒否。宮司になってすぐにA氏も亡くなってしまうが、本庁は、当時の県神社庁長を特任宮司(任期3年程度)として任命した(B氏)。

これを不服とした女性が2009年に本庁に離脱届を提出。

2010年には宮司の地位保全を求めて提訴した。しかし、この訴訟は2013年に最高裁で敗訴が確定。

2014年に女性は宇佐神宮から解雇される。

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2017.09.06 NEWSポストセブン「神社本庁から有力神社が続々離脱、改憲賛同署名集まらぬ状況」http://www.news-postseven.com/archives/20170906_609709.html「宇佐神宮の権宮司(ナンバー2)と神社本庁の間で『誰を次の宮司にするか』をめぐり対立が起き、権宮司は罷免されてしまった。しかしこの権宮司は代々、宇佐神宮の宮司を務めてきた家柄のため、内部にいまだ支持派が多い。権宮司派が神社本庁からの離脱を主張しているため、内部でも対立が続いている」(宗教専門紙記者)

宇佐神宮側は「離脱は元権宮司が勝手に言い出したこと。神社本庁から離脱する動きはない」(顧問弁護士)というが、予断を許さない。

2016.6.7 毎日新聞「宇佐神宮と県神社庁支部、宮司就任を機に 支部側『祭り協力しない』神宮側、歩み寄る気配なし 大分」https://mainichi.jp/articles/20160607/ddl/k44/040/300000c

宇佐神宮(宇佐市)の小野崇之宮司が2月に就任した人事をきっかけに、神宮と県神社庁宇佐支部(宗像宗臣支部長)の関係が悪化し、絶縁状態になっていることが分かった。同支部は、宇佐神宮境内の神宮庁に置いていた事務局を退去し、同市四日市の桜岡神社へ移転。今後の神宮の祭りに協力しない構えだ。神宮側も歩み寄る気配はなく、対立解消の糸口は見えない。



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