【特商法違反】株式会社防災センターに6ヶ月の業務停止命令【不実告知・目的不明示】

㈱防災センターに業務停止命令

東北経済産業局は6日、訪問販売時に不実告知などがあったとして、株式会社防災センターに対して、特定商取引法に基づき6ヶ月(3月6日から9月5日)の業務停止命令を下した。

(特商法第69条第3項の規定に基づき、消費者庁長官の権限委任を受けた東北経済産業局長が実施したもの。)

概要

1.事業者の概要

(1)名 称:株式会社防災センター(法人番号:3010801018674)
(2)代 表 者:代表清算人 森山 典英
(3)所 在 地:登記簿上:東京都大田区蒲田四丁目18番27号
実 質 上:東京都中央区日本橋二丁目16-3
(4)資 本 金:300万円
(5)電 話 番 号:0120-119-123
(6)設立年月日:平成11年6月3日
(7)取 引 形 態:訪問販売
(8)取 扱 役 務:消火器のリース契約(10年)

2.取引の概要

株式会社防災センター(以下「同社」という。)は、消費者宅を訪問し、同所において、本件役務提供契約を締結して役務の提供を行っていた。

3.行政処分の内容

(1)業務停止命令

ア 内容

特定商取引に関する法律第2条第1項に規定する訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。

① 同社の行う訪問販売に係る契約の締結について勧誘すること。
② 同社の行う訪問販売に係る契約の申込みを受けること。
③ 同社の行う訪問販売に係る契約を締結すること。

イ 停止命令の期間

平成30年3月6日から同年9月5日までの間

(2)指示

ア 同社は、平成29年8月以降に同社が訪問販売により、消火器リースに係る役務(以下「本件役務」という。)を提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。)を締結した全ての相手方に対し、「『△△△△ (同社とは別法人。以下同じ。)は倒産して当社の防災センターに変わったので前の消火器を交換する。』、『消火器会社の△△△△が株式会社防災センターに社名が変わりました。』などと、あたかも、同社と△△△△が同一の法人であるかのように告げていたことがあるが、実際には、△△△△は同社と同一の法人でない。」旨を、平成30年4月5日までに通知し、その結果について、同日までに、東北経済産業局長宛て文書にて報告すること。

イ 同社は、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律による改正前の特定商取引に関する法律(以下「旧法」という。)第3条に規定する勧誘目的の明示義務に違反する行為及び旧法第6条第1項第7号に規定する役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについての不実告知を行っていた。かかる行為は、旧法の禁止しているところであり、今回の違反行為の発生原因について、調査分析の上検証し、その検証結果について平成30年4月5日までに、東北経済産業局長宛て文書にて報告すること。

ウ 上記各違反行為の再発防止策及び社内のコンプライアンス体制を構築し、当該再発防止策及び当該コンプライアンス体制について、同年8月6日までに、東北経済産業局長宛て文書にて報告すること。

4.処分の原因となる事実

同社は、以下のとおり法に違反する行為を行っており、訪問販売に係る取引の公正及び購入者の利益が著しく害されるおそれがあると認められた。

(1)勧誘目的不明示(旧法第3条)

同社は、訪問販売をしようとするとき、その勧誘に先立って、相手方に対し、例えば、「消火器を見せてくれ。」、「消火器会社の△△△△が株式会社防災センターに社名が変わりました。」などと告げるのみで、本件役務提供契約の締結について勧誘をする目的である旨を明らかにしていなかった。

(2)不実告知(旧法第6条第1項第7号)

同社は、訪問販売に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、実際には、消費者が以前消火器を購入した△△△△は倒産しておらず、また、株式会社防災センターに社名変更等をしていないにもかかわらず、「△△△△は倒産して当社の防災センターに変わったので前の消火器を交換する。」、「消火器会社の△△△△が株式会社防災センターに社名が変わりました。」などと、あたかも、同社と△△△△が同一の法人であるかのように、本件役務提
供契約に関する事項であって、役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについて不実のことを告げていた。

5.勧誘事例

【事例1】(勧誘目的不明示)

平成29年8月、A宅に同社の営業員Zが訪問した。Zは、社員証票名刺をAに見せながら「防災センターの○○(Zの姓)です。」と名乗った後、「消火器を見せてくれ。」と言った。
Zは「10年のリース契約です。料金については点検時に消費税込みで3,218円を払ってください。」と告げ、Aは契約した。

【事例2】(勧誘目的不明示)
平成29年8月、B宅に同社の営業員Zが訪問した。Zは、首からぶら下げていた名札をBに示しながら「防災センターの○○(Zの姓)です。」と名乗り、また「社名変更連絡」という書類をBに見せながら、「お客様が契約している消火器の会社の社名が変わりました。」と告げた。
Bは「この間、消火器を買ったばかりなのですが。」と言ったが、Zは「これからは1年ごとに消火器の液材を点検しに来るように変わりました。」、「1年ごとのリースになりました。」と告げ、Bは契約した。

【事例3】(勧誘目的不明示)
平成29年8月、C宅に同社の営業員Zが訪問した。Cが「どちら様ですか。」と言ったところ、Zから「△△△△です。」と返事があったので、Cがドアを開けるとZが立っていて、Zは社員証票名刺をCに向けて、「○○○○(Zの氏名)です。消火器会社の△△△△が株式会社防災センターに社名が変わりました。」と告げた。
Cは、消火器の交換は必要ないと思い、そのことをZに伝えたが、Zは「会社が変わったので新しく契約を結ぶ必要があります。」、「年に1回、消火器の点検に来ますので、その時に2,980円と消費税を合わせたお金を払えばいいですよ。」と告げ、Cは契約した。

【事例4】(不実告知)
平成29年8月、D宅に同社の営業員Zが訪問した。Zは「社名変更連絡」という書類をDに見せて、「△△△△は倒産して、当社の防災センターに変わったので前の消火器を交換する。前の消火器に書いてある番号を見せてください。」と告げ、Dは契約した。
翌日、Dが、以前消火器を購入した△△△△に電話をして「そちらで消火器の交換をして回っているのか?倒産したのか?」と聞いたところ、「今現在も営業しており、つぶれておりません。」と言われた。Dは、そのことからZの話が嘘であったことから騙されたと思った。

【事例5】(不実告知)
平成29年8月、E宅に同社の営業員Zが訪問した。Zは社員証票名刺をEに向けて「○○○○(Zの氏名)です。消火器会社の△△△△が株式会社防災センターに社名が変わりました。」と話した。
Zは、書類をEの前に出して、書類をめくって話を始め、「会社名が変わった」、「新しく契約が必要だ」と言った。Zは、「ここに名前とハンコが必要です。」と言ったが、Eは、平成28年の暮れか平成29年の春先頃、同じような消火器会社から消火器を買ったばかりで、その時の消火器の会社から「消火器は10年持ちますよ。」等と言われた記憶があり、そのことから消火器の交換は必要ないと思い、そのことをZに伝えた。
Zは「会社が変わったので新しく契約を結ぶ必要があります。年に1回、消火器の点検に来ますので、その時に2,980円と消費税を合わせたお金を払えばいいですよ。」と言った。Eは、会社名が変わって契約の方法が変わったのなら仕方ないと思って、差し出された書面の何枚かにZに言われるまま、玄関先で何の疑いもなく指示された個所に名前を署名し捺印をして契約した。