農林水産省、豪州産大麦の食品衛生法違反を発表 グラノーラシリーズにも混入

農林水産省は3日、伊藤忠商事が輸入したオーストラリア産大麦に、食品衛生法の基準値を超える残留農薬(アゾキシストロビン)が検出されていたと発表した。

この大麦は、平成29年7月のSBS契約(輸入業者・買受業者・国の3社契約/売契麦(29)第CB14号)に基づき伊藤忠商事株式会社が輸入し、西田精麦株式会社に供給したもの。約85トンの一部で基準値の5倍の殺菌剤「アゾキシストロビン」が検出された。

さらに、この大麦は、食品会社などが最大約40トンを加工して販売した。

グラノーラ自主回収

日清シスコは3日、シリアル「1日分のスーパー大麦グラノーラ」シリーズの「4種の彩り果実」など2種類の計31万5千パックを自主回収すると発表した。原料にこの大麦が混入されており、商品からも農薬が検出されたための措置。

「4種の彩り果実」の回収対象は賞味期限が2018年7月13日~10月14日の商品。「3種のまるごと大豆」は8月24日~10月15日。日清シスコは「健康に影響を及ぼすことはないが、万全を期すために回収を決めた」と説明している。料金着払いで商品を送れば、600円分のクオカードを返送する。問い合わせは日清シスコお客様相談室、フリーコール(0120)825066。

農水省プレスリリース

1.経緯

(1)  平成29年7月のSBS契約(輸入業者・買受業者・国の3者契約。実質的に輸入業者から買受業者への直接取引。)に基づき伊藤忠商事が輸入し西田精麦に供給した豪州産大麦(はだか麦)に関し、平成30年3月26日に伊藤忠商事から農林水産省に対し、次のような報告がありました。
「西田精麦が加工した大麦フレーク加工品を販売前のサンプルとして提供された会社が自主検査したところ、殺菌剤であるアゾキシストロビンが食品衛生法上の基準値を超えて検出(基準値0.5 mg/kgに対して2.0 mg/kg)されたとの連絡があった。」
(2)  この報告を受けて、農林水産省としては、伊藤忠商事に対し、
ア  当該豪州産大麦そのものが食品衛生法違反かどうかを判定するため、保管されている当該豪州産大麦の現品について、速やかにアゾキシストロビンの分析を行い、報告すること
イ  食品衛生法違反である場合には、所管の保健所に報告し、その指示を受けて、流通先への連絡、商品の流通の差止め・回収・公表等を適切に行い、その状況を報告すること(また、このための準備として、あらかじめ、保健所との事前相談、流通ルートや流通状況の把握など、必要な措置を講ずること)
ウ  農林水産省が実施してきている輸入先国における産地段階でのサーベイランス検査では14年以上豪州産大麦からアゾキシストロビンが検出されたことはない(定量限界0.02 mg/kg)ことから、当該豪州産大麦が食品衛生法違反である場合には、このような事態に至った原因を究明し、再発防止策とともに報告すること
を指示しました。
(3)  (2)のアに関し、昨日、伊藤忠商事より、農林水産省に対し、当該豪州産大麦の現品の分析の結果、食品衛生法上の基準値0.5 mg/kgを超える2.5 mg/kgであったとの報告がありました。

2.対応等

(1)  昨日の伊藤忠商事の報告を踏まえて、農林水産省としては、別紙1のとおり、上記1の(2)のイ及びウを適切かつ速やかに実施するよう、改めて昨日文書により指示を行いました。
(1の(2)のウに関し、伊藤忠商事から、当該豪州産大麦の船積み前に現地の種子会社に委託してクリーニングを行ったことが原因である可能性があるとの説明がありました。)
(2)  農林水産省としては、伊藤忠商事を米麦の輸入業務について指名停止処分を行うこととします。
(3)  また、農林水産省としては、念のため、他の豪州産輸入大麦についてもアゾキシストロビンに関する分析を行うこととしています。
(4)  なお、別紙2のとおり、アゾキシストロビンには、発がん性、遺伝毒性や急性毒性は認められていません(食品安全委員会:平成25年)。濃度の分析結果や大麦・大麦加工品の摂取量を考慮すれば、本件の豪州産大麦を毎日食べ続けたとしても、アゾキシストロビンによる健康への悪影響の恐れはないといえます。



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